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ご購入に関するお問い合わせは、メールにて受け付けております。 メール:genki@genki-shobou.co.jp TEL03-5283-3934 幻戯書房刊行の書籍の詳細は小社ホームページをご覧ください。 幻戯書房 (げんきしょぼう)は 歌人で作家の辺見じゅんが、父であり、角川書店の創立者である角川源義の創業の精神を受け継ぎ、設立した出版社です。 ライフログ
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2026年 02月 09日
![]() 〈ルリユール叢書〉第58回配本 (77冊目) サミュエル・セルヴォン 星野真志=訳 ロンリー・ロンドナーズ 予価:本体価格2,900円+税 予定ページ数:256頁 四六変形・ソフト上製 ISBN978-4-86488-344-3 C0397 刊行予定:2026年3月下旬 「季節の移り変わり、身を切るような冷たい風、落ちていく葉っぱ、青い芝生に降り注ぐ陽光、地面に積もった雪、ロンドンにしかないもの。いったいそれがなんなのか、どこにあるのか、なぜそんなものがあるのか、だれもわかっちゃいない。」 トリニダードの民衆音楽「カリプソ」と小説を融合させた“イギリス黒人文学の父”サミュエル・セルヴォン--クレオール英語の特異な文体で、ロンドン移民の苦境の現実と夢を「都会のブルース」として描き、イギリス社会をユーモラスに風刺する「黒い大西洋(ブラック・アトランティック)」の傑作小説。本邦初訳。 セルヴォンは、英領カリブ海がこれまでに生んだ最も偉大な、したがって最も重要な民衆(フォーク)詩人である。──ジョージ・ラミング セルヴォンの『ロンリー・ロンドナーズ』で目からうろこが落ちた。そこには僕もよく知っている都市の風景があり、それが度肝を抜くようなカリブ英語で描き出されていたのである。しかし僕にとってもっと意味深かったのは、イギリスに惹かれ、しかし受け入れられぬセルヴォン自身の矛盾に満ちた緊張が感じられた点であった。セルヴォンの小説には、イギリスの内側と外側に同時にいるという感覚があったのである。──キャリル・フィリップス ブラック・ブリティッシュの書き手による本として、二十世紀から今日に至るまで関心を集めつづけている唯一の著作は、サミュエル・セルヴォンがカリブ海からロンドンに着いたばかりの黒人移民の男たちの悪ふざけを描いた『ロンリー・ロンドナーズ』だ。──バーナディン・エヴァリスト *「黒い大西洋(ブラック・アトランティック)」:奴隷制や植民地主義によって抑圧された近代の黒人たち(移民など)が、西洋の中にありながら西洋そのものではないという〈二重意識〉として存在しながら、西洋近代に対する対抗文化として、思想や音楽、抵抗運動を生み出していく、間文化的、トランスナショナルな時空間を指す。 【著者略歴】 サミュエル・セルヴォン(Samuel Selvon 1923–94) トリニダード島南部サン・フェルナンドに生まれる。1950年にイギリスに移住、インド大使館などで働くかたわら、『眩しい太陽』 (1952)、『島は世界である』(1955)、『ロンリー・ロンドナーズ』(1956)などの小説を発表し、イギリス黒人文学の先駆的作家として評価を高める。その後も小説、児童文学、ラジオドラマ、映画の脚本などを多数執筆。九四年、トリニダード滞在中に心臓発作により死去。 【訳者紹介】 星野真志(ほしの・まさし) 1988年、群馬県生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了後、マンチェスター大学人文学部で博士号取得。現在、慶應義塾大学法学部専任講師。専門は近現代イギリスの文学・文化。共著に秦邦生編『オーウェル『一九八四年』を読む』(水声社)、訳書にナオミ・クライン『楽園をめぐる闘い』、オーウェン・ハサリー『緊縮ノスタルジア』(ともに堀之内出版)などがある。 #
by genkishobou
| 2026-02-09 14:02
| 新刊情報
2026年 02月 06日
![]() 装幀:緒方修一 銀河叢書 「奇蹟」の人びと百年前の私小説 尾﨑渡 編 予240頁 3500円 978-4-86488-343-6 C0393 2026年2月下旬刊 大正元年(1912)に広津和郎、葛西善蔵らによって創刊された同人誌「奇蹟」の同人たちの私小説を精選。絶交を繰り返しながらも熱情は棄てなかった。 憤慨して、睨(ね)め付けて、ほざいてる。 有名無名なぞ死に際まで気にせず、無名にして陋巷(ろうこう)に窮死する。 なんという偏屈な、あわただしい生き方か。 絶え間なく酒に酔い、自己反省に胸を圧されて苦しむ日々。 質入れで当面を凌ぎ、一人ぽっちの不幸、寂びしさ、徒労、絶望を噛みしめる。 皆な貧しく、みじめで、痛々しく、いじけていた。 いったい俺の生活は、どこが間違って、こんな風になっちゃったのか……。 友だちを出汁《だし》に書き、絶交を繰り返しながらも、しかし熱情は棄てなかった。 100年以上前の、伝説の同人誌の、同人たちの関係性を現す10篇。 私はその夜かなり遅くなって帰る道々、どうして自分が女房なぞを持ったかと、心から自分の不明を悔んだ。浮世の道連れとして考えるには俺は余りに貧乏過ぎる。貧乏過ぎることは確かに悪だ。不徳だ。人間の屑だ。渋谷で電車を降りて、暗い代々木道を通りながら、所々繁った立木に囲まれた新築の郊外住宅の窓々の、如何に涼しげな幸福らしい明るさよ! これでこそ人間らしい生活と云えるのだろう。好い感じを与えると云うだけでも、何という相違だろう。(松本恭三「欺く」) 【収録作品/初出/略歴】 光用穆「旅立ちの日」 /「奇蹟」大正2年(1913)四月号/ みつも ちきよし 1887―1943/新潟県生まれ。明治42年(1909)、早稲田大学英文科を卒業。同郷の縁で相馬御風の家に寄寓する。明治四十五年、石川新聞社長秘書となり金沢へ移住。「奇蹟」同人として大正元年(1912)以降、「クリスマスの夜」「高台」「メリーゴーラウンド」「旅立ちの日」などを執筆した。大正三年から六年頃にかけて、「創造」「早稲田文学」「洪水以後」「黒瞳」に「2夜の獣」「人魚」「百足」「猫」と発表したが、その後は創作から遠ざかった。著書に『現代美術界総覧』(1918)、訳書にウェルス『宇宙戦争』(1915)がある。 谷崎精二「友だち」 /「新公論」大正6年(1917)十月号/ たにざき せいじ 1890―1971/東京日本橋生まれ。兄は谷崎潤一郎。家運の傾きから発電所に勤務しつつ苦学、早稲田大学英文科へ進み、大正2年(1913)に卒業。卒業後は「早稲田文学」を中心に発表、『地に頰つけて』で注目される。大正10年、片上伸の推挙により早大文学部の講師となり、昭和6年(1931)に教授となる。第三次「早稲田文学」を二十年にわたり主宰。創作のほか特にポーの翻訳で知られ、『谷崎精二選集』『ポオ小説全集』などがある。 宮地嘉六「甕」 /「文章世界」大正8年(1919)二月号/ みやち かろく 1884―1958/佐賀県生まれ。貧困のため小学校を中退し、仕立屋の丁稚を経て十二歳で佐世保海軍工廠の見習工となる。十六歳から三十一歳まで兵役を挟み旋盤工、旋盤師として約十年間を呉海軍工廠で、それ以外は神戸、長崎、東京の工場を転々とした。二度目の上京の折に舟木重雄と知り合い、親しく往来するようになる。大正3年(1914)の三度目の上京後は、堺利彦を知り、売文社、廿世紀、新公論などに勤めながら文筆に専念、職工時代を材に「煤煙の匂ひ」「或る職工の手記」「放浪者富蔵」などを発表して労働文学の形成期にも寄与した。昭和27年(1952)に晩年の代表作「老残」を発表。『宮地嘉六著作集』など。 相馬泰三「B――軒事件」 /「太陽」大正9年(1920)一月号/ そうま たいぞう 1885―1952/新潟県生まれ。本名は退蔵。明治44年(1911)、早稲田大学英文科中退。在学中、「奇蹟」の前身ともいえる同人の集い「稲風会」に光用穆、舟木重雄らとともに参加した。萬朝報社で「婦人評論」の記者となり、大正2年(1913)頃より植竹書院で翻訳の仕事に従事する。「田舎医師の子」(1914)で注目され、「早稲田文学」「新潮」「文藝春秋」などに作品を発表。代表作の長篇『荊棘の路』(新潮社 1918)では、仲間の作家を過度に脚色して描いたため反発を招いた。次第に創作に行き詰まり、文壇から距離を置くようになる。のち越後に戻って農民運動に関わり、晩年は紙芝居制作に従事した。『新選相馬泰三集』など。 廣津和郎「針」 /「解放」大正9年(1920)一月号/ ひろつ かずお 1891―1968/東京牛込矢来町生まれ。小説家・広津柳浪の次男。大正2年(1913)、早稲田大学英文科卒業。大正元年に舟木重雄、峯岸幸作らと同人誌「奇蹟」を創刊。大学卒業後も翻訳や執筆などで一家を支える傍ら創作にも励み、処女作「神経病時代」(1917)を「中央公論」に発表した。1920年代からは結婚生活や家族問題、関東大震災、出版事業の失敗、さらに愛人問題など困難が続くも、文筆家として精力的な仕事をした。戦後は熱海に移住。「異邦人論争」(1951)で論壇の注目を集める。また、松川事件の再審無罪を訴える活動に尽力し、昭和36年(1961)の全員無罪判決に立ち会った。『広津和郎全集』など。 葛西善蔵「遁走」・「湖畔手記」 /「新小説」大正7年(1918)九月号・「改造」大正13年(1924)十一月号/ かさい ぜんぞう 1887―1928/青森県生まれ。貧しい幼少期を送り、各地を転々としながら独学で文学に親しむ。明治38年(1905)初上京、哲学館大学(現東洋大学)に学ぶが中退。徳田秋声に師事し、相馬御風を紹介されたことで光用穆と知り合う。大正元年(1912)、舟木重雄、広津和郎、相馬泰三らと同人雑誌「奇蹟」を創刊し、処女作「哀しき父」を発表。のち「雪をんな」「子をつれて」などを発表し、自己の窮乏や家庭的破綻を赤裸々に描く私小説作家として注目される。以後も流浪と病苦、家庭不和と貧困の中で創作を続け、「椎の若葉」「湖畔手記」などの作品を残した。『葛西善藏全集』など。 松本恭三「欺く」 /「婦人公論」大正13年(1924)十月号/ まつもと きょうぞう 1885―1924/広島県生まれ。明治43年(1910)、早稲田大学商科卒業。卒業後は鉄道院に勤務するが短期間で退職、帰郷後は尾道市役所にも勤めた。大正8年(1919)七月に再び上京。翌大正9年末から10年頃にかけて、「解放」「自由評論」「国本」などに「示談」「宿直の夜」「鼠」「良人」を発表した。 峯岸幸作「月光と青年」 /「奇蹟」大正2年(1913)三月号/ みねぎし こうさく 1889―1919/群馬県生まれ。大正2年(1913)、早稲田大学英文科を卒業。明治45年(1912)、「早稲田文学」に「老犬」を、大正元年(同)から翌年にかけ同人誌「奇蹟」において「日没」「血」「たそがれ」「月光と青年」などを発表する。また大正2年には相馬泰三の後を継ぎ「婦人評論」の編集に携わった。のち名古屋日日新聞に入り、さらに金沢の石川毎日新聞に主筆として招かれるが、「デモクラシー」を巡る筆禍事件により投獄される。出獄後、持病の心臓弁膜症が悪化し、程なく逝去した。「婦人評論」に「ショウの結婚論」「職業的婦人」などを執筆、ほか峰岸孝作名義でモーパッサン「悔恨」訳がある。 舟木重雄「山を仰ぐ」 /『舟木重雄遺稿集』昭和29年(1954)6月28日/ ふなき しげお 1884―1951/東京芝(現港区)生まれ。ドイツ文学者で小説家の舟木重信の兄。早稲田大学文学部英文科に入学し、のち哲学科に転じて大正2年(1913)に卒業。中学時代から友人と回覧雑誌、同人誌を作るなど早くから文筆に親しみ、投稿も盛んに行なった。大正元年には光用穆、相馬泰三、葛西善蔵、広津和郎らと同人誌「奇蹟」を創刊。その中心人物として同誌に「馬車」「乳母の死」「ある青年の死」を発表した。大正15年、友人志賀直哉の誘いもあり奈良へ移住。中学時代からの友人九里四郎をはじめ、武者小路実篤、瀧井孝作らとも交わりを深める。没後、志賀直哉が発行人となり『舟木重雄遺稿集』が刊行された。 編尾﨑渡 編・解説/おざき わたる 1982― 長崎県北松浦郡(現佐世保市)生まれ。著書に『自滅 尾﨑渡作品集』。 #
by genkishobou
| 2026-02-06 13:41
| 新刊情報
2026年 01月 14日
![]() ![]() 〈ルリユール叢書〉第58回配本 (77冊目)ルイ゠フェルディナン・セリーヌ 森澤友一朗=訳 ロンドン 予定ページ数:648頁 四六変形・ソフト上製 ISBN978-4-86488-341-2 C0397 刊行予定:2026年2月下旬 おれには全くロンドンは忘却を与えちゃくれなかった、これっぽっちもだ。かつてのおぞましい記憶の数々がすっかり戻ってきてた。それに霧が濃ければ濃いほど逆に記憶はなかなか消え去っちゃくれない。 セリーヌの詩情の源泉たる霧の都ロンドン。女衒(ぜげん)やアナキストが跳梁するこの魔都は、やがて海彼(かいひ)の世界大戦の熱狂に飲まれて錯乱の渦と化してゆく――『戦争』の続編となる幻の未発表作品にして、セリーヌのグロテスク・リアリズムが最高純度で炸裂する自伝的悪漢小説が本邦初訳で登場! プルーストとセリーヌが、二十世紀前半の二大作家だ。[…]ではセリーヌの何がかくも非凡なのか。それは実にうまく書けていることだ。そこに音楽があり、リズムがあることだ。以上に尽きる!――クロード・シモン セリーヌこそ真のユダヤ作家だ。彼の書くものは実にユダヤ的だ… あれほどまでにユダヤ的な形式など考えられない… ところが文体や音調に関して最も偉大なこのユダヤ作家が、実はユダヤ人じゃないというじゃないか… それどころか反ユダヤ主義者なのだと…――パトリック・モディアノ 二十世紀で一番偉大な作家といったら、私にはやっぱりセリーヌだ。――ジョルジュ・ブラッサンス セリーヌは、文学史上でその文体が大地震を巻き起こしたひと握りの作家たちの一人です。[…]彼の中にはラブレーとシェイクスピアとセヴィニェ夫人が同時に蠢いているのです。――ファブリス・ルキーニ 僕自身はセリーニアンというより、あくまで彼を演じてきた俳優だからね。[…]ルキーニは彼のことを大作家として祭り上げるけど、僕が興味があるのは、この作家の歪みや、人間に対する苛烈さを表現することなんだ。[…]矛盾だらけのこの強烈な男にシンパシーを感じてるってことさ。――ドニ・ラヴァン 【著者略歴】 ルイ゠フェルディナン・セリーヌ(Louis-Ferdinand Céline 1894–1961) フランスの作家・医師。パリ郊外で医業に携わるなか、俗語・卑語を駆使したデビュー作『夜の果てへの旅』で圧倒的反響を巻き起こした。第二次大戦にあたっては、激越な反ユダヤ主義パンフレットを書き連ねたため、終戦間際にデンマークへ亡命、現地にて逮捕、収監された。大赦を得ての帰国後は、パリ郊外ムードンに居を構え、亡命行を主題とした三部作などでフランス語の構文を破砕する言語実験を推し進めた。死後も現在に至るまで、その文学的達成と反ユダヤ主義言説との関係が国内外で度々スキャンダラスな議論を巻き起こし続けている。 【訳者紹介】 森澤友一朗(もりさわ・ゆういちろう) 1984年、岡山県生まれ。翻訳者。劇団解体社所属、パフォーマー・文芸・制作。東京大学文学部フランス語学フランス文学専修課程卒。劇団では過去に「セリーヌの世紀」と題して、訳し下ろしたセリーヌのパンフレや小説を題材とした連作を国際プロジェクトとして展開。訳書にセリーヌ『戦争』(幻戯書房、第三十回日仏翻訳文学賞奨励賞)。 #
by genkishobou
| 2026-01-14 09:14
| 新刊情報
2025年 12月 11日
![]() 小さな製本ノート BIBLIA 1658 (画:ディルク・デ・ブライ Dirck de Bray) ISBN978-4-86488-342-9 C0072 本体4200円 A5変 本文糸かがり 筒形表紙入り 折込表紙(表紙の折り方)は ![]() 【限定版】2026年 17世紀オランダの製本職人(のちに画家)が残した9cm×8cmの、製本の工程を描いた製本されたノート。そのノートをもとに当時の製本技術を分かりやすく解説。造本にもこだわり、当時の製本(留め金つきバンド装)を模して、ベルトがさしこめるノート型の装丁(筒形の紙表紙、糸綴じ、読者ご自身でベルトを差し込めるように工夫した表紙)、表紙にはダッチ・マーブル(Dutch Marble)模様です。 ![]() ![]() 印刷された紙を折り、金づちでたたき、糸と針で綴じる 折丁の背を膠(にかわ)で固める 小口を切って、磨き、染める 全体をプレスして、花布(はなぎれ)を編む 羊皮紙の表紙を折りたたみ、見返しの紙を貼る羊皮紙装をマスターしたら留め金つきバンド装 金具や箔押し、木工の技術も それらの工程を、道具とともに描いたデ・ブライの製本ノート 著者 野村悠里(のむら・ゆり) 東京大学大学院人文社会系研究科准教授。専門は、書物装幀史およびルリユール制作。主な著書に、『書物と製本術―ルリユール/綴じの文化史』(みすず書房、2017 年)、『或る英国俳優の書棚』(水声社、2024 年)、『美しい書物/アーツ・アンド・クラフツ運動』(幻戯書房、2025 年)。 #
by genkishobou
| 2025-12-11 13:33
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2025年 12月 09日
![]() ![]() 〈ルリユール叢書〉第54回配本 (76冊目) サント゠ブーヴ 池田潤・松村博史=編訳 サント゠ブーヴ評論選 予価:本体価格3,700円+税 予定ページ数:372頁 四六変形・ソフト上製 ISBN978-4-86488-340-5 C0398 刊行予定:2026年1月下旬 この唯一無二にして多様な一生、著作から放たれ、また同様にその周囲や創作の場にめぐる魂、それをこそここで問題にし、いくつかの点において形にすることを試みたいのであって、もってそこから得たさやけき印象を伝えたい。 作家、作品を精確に捉えて〈肖像〉として描出し、詩や小説とならぶ文学ジャンルとしての「批評」を確立した、近代批評の父サント゠ブーヴ――バルザック、ユゴー、ノディエ、シャトーブリアン、サン゠シモン、スタンダール、ボードレールらをめぐる九つのフランス文学評論を精選。 サント゠ブーヴはかつて風俗と呼ばれていたもの、すなわち文学的エートスに深く通暁しているただ一人の批評家である。成功した作家や文士くずれ、文学の栄光と悲惨、文芸に携わる業界全般および個々の集団について、それらがどういうものかを知っている。――アルベール・ティボーデ はっきり言わせてもらうと、軽薄な人たちがマルセル・プルーストの「サント゠ブーヴに反論する」のどこかしらを好き勝手に持ってきて描いたような、下手くそなサント゠ブーヴ像がいまだ絶えないのにはうんざりしている。――ラファエル・モロ 親密な感覚、また真実への絶えざる希求といったものが織りなす綾のうちに、ある深い「自我」の総体が、分析のさなかにあってひそやかに震えている。――ルネ・ジャザンスキー この批評の大才にとっては、論敵という様なものは少しも彼を苦しめるものではなく、結局己れ自身という最も頑強な敵との戦いに還るのであった。――小林秀雄 【著者略歴】 サント゠ブーヴ(Sainte-Beuve 1804–69) フランスの批評家、詩人。北部ブーローニュ゠スュル゠メール生まれ。パリで医学を修めるかたわら文筆活動を始める。ユゴーをはじめ多くの詩人、作家らと交流し、みずからも詩人として活動する。小説作品に『愛欲』。アカデミー・フランセーズ会員。『肖像』、『月曜閑談』シリーズとして連載された膨大な批評記事のほか、シャトーブリアン論などの長編批評も発表している。同時代また後世に与えた影響ははかりしれず、「近代批評の父」といわれる。 【編訳者略歴】 池田潤(いけだ・じゅん) 1984年、大阪府生まれ。パリ第四大学博士課程修了。博士(フランス文学)。白百合女子大学言語・文学研究センター客員所員。専門はマルセル・プルースト、およびサント゠ブーヴ。著書にLa culture littéraire dans À la recherche du temps perdu (Honoré Champion)、共著に『身体と[身体×]―パフォーマンス・批評・精神分析』(弘学社)、Proust et l’acte critique (Honoré Champion)、『引用の文学史――フランス中世から20世紀文学におけるリライトの歴史』(水声社)、共訳書にレジス・メサック『探偵小説の考古学――セレンディップの三人の王子たちからシャーロック・ホームズまで』(国書刊行会)など。 松村博史(まつむら・ひろし) 1963年、奈良県出身。京都大学大学院文学研究科博士課程(フランス文学専攻)単位取得退学。近畿大学文芸学部教授。専門は十九世紀フランス文学。編著書に『対訳 フランス語で読む「ゴリオ爺さん」』(白水社)、共著に『バルザックとこだわりフランス』(恒星出版)、『近代科学と芸術創造』(行路社)、共訳書にアントワーヌ・リルティ著『セレブの誕生 「著名人」の出現と近代社会』(名古屋大学出版会)など。 【訳者略歴】 森本淳生(もりもと・あつお) 1970年、東京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。博士(フランス文学・文明)。現在、京都大学人文科学研究所教授。専門はフランス象徴主義。著書に『小林秀雄の論理──美と戦争』(人文書院)、訳書にジャック・ランシエール『文学の政治』(水声社)など。 禹朋子(う・ともこ) 1964年、北海道生まれ。京都大学文学研究科博士後期課程修了。博士(フランス文学・文化)。帝塚山学院大学教授。専門は二十世紀フランス文学。共著に Proust face à l’héritage du XIXe siècle : tradition et métamorphose (Presses de la Sorbonne nouvelle), Proust pluriel : le Centre de Recherches proustiennes de la Sorbonne nouvelle : état des lieux (Presse de la Sorbonne nouvelle), Proust et l’acte critique (Champion). 鈴木和彦(すずき・かずひこ) 1986年、静岡県生まれ。パリ・ナンテール大学博士課程修了。博士(文学)。東京大学准教授。専門はロマン主義文学。共著に中地義和編『ボードレール 詩と芸術』(水声社)、訳書にミシェル・ドゥギー『ピエタ ボードレール』(未來社)、クリスチャン・ドゥメ『三つの庵――ソロー、パティニール、芭蕉』(共訳、幻戯書房)など。 實谷美咲(じったに・みさき) 1993年、大阪生まれ、パリ第四大学博士課程修了。博士(文学)。専門はシャルル・ノディエとフランス十九世紀ロマン主義文学。 【目次】 セヴィニエ夫人 (訳・解題 池田潤) バルザック氏『絶対の探求』 (訳・解題 松村博史) 『薄明の歌』 ヴィクトル・ユゴー氏による詩 (訳・解題 鈴木和彦) シャルル・ノディエ (訳 實谷美咲・池田潤/解題 實谷美咲) 産業文学について (訳・解題 松村博史) シャトーブリアン氏『墓の彼方からの回想』 (訳 松村博史/解題 池田潤) サン゠シモンの『回想録』 (訳・解題 禹朋子) スタンダール氏 その『全集』 (訳・解題 森本淳生) ボードレールをめぐる断章 (訳・解題 鈴木和彦) 「補遺」 「私の考えたささやかな弁護法」 「アカデミーの次期選挙について」 註 サント゠ブーヴ[1804–69]年譜 跋文 サント゠ブーヴを読む人のために (松村博史) 解説 サント゠ブーヴについて (池田潤) #
by genkishobou
| 2025-12-09 13:49
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