近代につくられた「中世」像から日本的なるものの本質を問う!
『〈悪女〉論』『あやかし考』の
田中貴子さんの新刊を刊行
中世幻妖―近代人が憧れた時代
四六上製 本文304頁 本体2800円(予価)
ISBN978-4-901998-58-1 C0095
2010年6月上旬刊行!
中世といえば
無常、
わび・さび、
幽玄。
旅する西行、孤独な青年・実朝、芸術家の世阿弥。
そんなステロタイプな中世イメージは、近代につくられたイメージにすぎない。
太宰治『右大臣実朝』、小林秀雄『無常といふ事』、白洲正子『世阿弥』、中野孝次『実朝考』など。
近現代の知識人たちの「中世」への憧憬、偏愛、ときには利用の痕跡をたどりつつ、
西洋近代と出会い、戦中・戦後を生きた近代人によって、歪められた中世を見直す。
京ことばを交えて、やわらかくも鋭い論考が、今回も展開される。
ご期待ください!