博覧強記の著述家の書き下ろし 「堂々と、年をとろう」
海野 弘
おじさん・おばさん論
いま、〈おじさん・おばさん〉は、あまりに貶められ、馬鹿にされていないか。〈おじさん・おばさん〉喪失が、現代社会の孤独の影を、より深めているのではないのか。
本書は、歴史上の人物だけでなく、文学や映画の中に描かれた例もとりあげながら、〈おじさん・おばさん〉を、文化史的に見直すフィールドワークである。それは、世界史の旅であり、
世界文学、世界芸術の旅でもあった。類書なし、まとまった研究なしの、ちょっと風変わりな、世界のおじ・おば大全。
おじさん・おばさんは、両親による上下の直線的継承とはちがい、斜めに文化や知識を伝える。そのことは、他者の子どもに文化や知識を伝えられるか、を問いかけている。それは私と他者の間に、斜めに橋を架けることなのだ。(海野 弘)
◆目次より
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第1章 おじさん・おばさん考現学
第2章 大いなるおじさん・おばさんたち
ゴッホのおじさん、ニュートンの姪、ベートーヴェンの甥、ワーニャ伯父さん……など
第3章 おじさん・おばさん100人
叔父ドガ、マイルスのかっこいい伯父さん、シャガールのたくさんのおじ・おば、ミレーの大叔父、ピカソの伯父さん、ジャン・クリストフの伯父、モーパッサン『ジュール叔父』、カフカのおじさんたち、シュヴァイツァーのおじさん、リルケのおばさん、アインシュタインの叔父さん、『怒りの葡萄』の伯父さん、悪童とおじさん・おばさん、駄目な叔父さん、道徳伯母さん、金持の伯父からの脱出、アラン・レネ『アメリカの伯父さん』、ジャック・タチ『ぼくの伯父さん』、『山猫』の伯父と甥、ジャッキーの叔母さん、皇妃エリザベトの伯母、スタニスラフスキーの伯母さん、サキの伯母さんたち、マン家のおじさん、未来派風おばさん像、ウィーン世紀末の叔母さん、失われた伯母を求めて……などなど
四六上製 304頁(予) 本体予価2800円
ISBN978-4-901998-71-0 C0095
3月末刊行予定です。