南木佳士 作家生活30周年 還暦記念出版
熊出没注意 南木佳士自選短篇小説集
1月末頃刊行いたします。
四六上製 クロス装 384頁 本体予価2,900円(予価)
ISBN978-4-901998-88-8 C0093
1982年に87回芥川賞候補となったデビュー作から、 90年頃に罹病したうつ病期のブランクを経て、「からだ」「登山」を主モチーフとして扱う現在にいたるまでの小説群を、著者自ら精選し、書き下ろしの自作解説、著作一覧を加えた、ファン待望の愛蔵版。
【収録作品】
重い陽光
『エチオピアからの手紙』文藝春秋、1986年
落葉小僧 ニジマスを釣る 『落葉小僧』 文藝春秋、1990年(絶版)
スイッチバック 急須 『冬物語』 文藝春秋、1997
神かくし 『神かくし』 文藝春秋、2002
ぬるい湯を飲む猫 稲作問答 歩行 『こぶしの上のダルマ』 文藝春秋、2005
熊出没注意『先生のあさがお』 文藝春秋、2010
《あとがき より》旅館の一室におかれたなにげない注意書きから
一篇の小説が生れる。いきなりからだに飛び込ん
できた言葉が、からだのなかで次の言葉を生む。
からだがこういう反応をするかぎり、おそらくこ
れからも書いてゆくしかないのだろう。ひとが生
きのびるはかなさ、したたかさ、グロテスクさについて。
↓カバー装画:藤森静雄 自然と人生(『月映』Ⅰより)1914年