6月下旬に
平田俊子 書き下ろし
スバらしきバス
を刊行します。

詩人のバスをめぐる書き下ろしエッセイ
まるで違う風景の中に連れていってくれる、カフェより楽しいバス移動
都バス、関東バス、京王バス、東急バス、西武バス、小田急バス、めぐりん、あかいくつ、
はとバスのピアニシモⅡ、千葉交通の高速バス、西鉄バスなどなど……
ささやかな道草のスケッチ。
バスに揺られながら、著者ならではの感性が紡ぎ出す「ふわふわ感」
●あとがきより
わたしは気ままな一人暮らしだ。といって満たされているわけではない。からっぽのこころを抱え、自分をごまかしながら一日一日やり過ごしている。バスに乗ったからといってからっぽが満たされるわけではない。むしろ逆かもしれない。誰もいなかった車内に人が集まり、賑わい、また減っていき、最後は誰もいなくなる。何て寂しく、同時に安らぐ光景だろう。からっぽだった場所が再びからっぽに戻るのを見たくて、わたしは何度でもバスに乗るのかもしれない。
●著者紹介
ひらた・としこ(1955年生まれ)詩集に『ターミナル』(晩翠賞)、『詩七日』(萩原朔太郎賞)、小説に『二人乗り』(野間文芸新人賞)、戯曲に「甘い傷」(文化庁舞台芸術創作奨励特別賞)など。
四六上製 予192頁
本体予価2200円
ISBN978-4-86488-024-4 C0095
●6月には、奥泉 光さんの作品 『シェイクスピア 地獄 三部作』(仮)も予定しています。近日中に改めてご案内します。