煙草・酒、そして水が歌舞伎を豊かにする
歌舞伎のなかの煙草、酒、そして水にまつわるシーンについて、劇評家が綴る
渡辺 保
煙管(キセル)
の芸談
を2014年3月20日頃に刊行します。
助六は遊女からの「煙管の雨」を嬉しそうに浴び、弁天小僧菊之助はゆすりがばれても、実にうまそうに煙草を吸う。弁慶が大酒のみでなかったならば「勧進帳」はどれほどつまらぬものか、魚屋宗五郎が杓ですくって飲む酔いざめの水のうまさよ。雪の朝の煙草から恋がはじまり、三々九度の盃には悲劇が隠れる。
煙草と酒、そして水はたんなる小道具ではない。それは芝居を豊かにする「文化」である。
あまたの芝居を観てきた劇評家によるエッセイ、酒・煙草・水を柱にした歌舞伎案内。
四六上製 248頁 本体価格2500円(予価)
ISBN978-4-86488-045-9 C0095
●主な目次
●
【煙草の段
】
火縄売りの子
雪のあしたの煙草の火
嬶ァ煙草
お先煙草
熊谷は煙草好き
【酒の段
】
弁慶の大酒
茶筅酒
彦三の盃
おでん燗酒
江戸の居酒屋
【水の段
】
水垢離
酔いざめの水
口うつしの水
お歯黒の水
本雨
ご予約お受けしています。
さらに3月には
竹岡準之助
百夜の忌三浦哲郎と私
ISBN978-4-86488-046-6 C0095
四六上製 256頁(予) 本体価格2200円(予価)
も刊行予定です。