別所真紀子
詩あきんど 其角
四六上製272頁 本体2400円/ISBN978-4-86488-104-3 C0093
2016年7月24日頃刊
師の跡を求めず、師の求めるところを求めるべし――
松尾芭蕉第一の門弟にして、洒脱で博覧強記の俳諧師・
宝井其角(たからい・きかく)。江戸の世に
言葉で身を立てた男(=詩あきんど)の生涯を追い、その句を味わう評伝小説。
故・木田元(哲学者)も絶賛した「俳諧時代小説」の実力派による最新書き下ろし長篇
読売文学賞受賞後第一作!
■著者紹介
■(べっしょ・まきこ)1934年、島根県生まれ。詩人・作家。連句誌「解纜」主宰。『雪はことしも』で歴史文学賞を受賞し小説家デビュー。以後、『芭蕉経帷子』、『数ならぬ身とな思ひそ 寿貞と芭蕉』と、松尾芭蕉とその周辺人物を書き継ぐ。2016年、評論『江戸おんな歳時記』(幻戯書房刊)で読売文学賞(随筆・紀行部門)受賞。
横澤祐一戯曲集
深川の赤い橋
A5判 予256p 本体3200円/ISBN978-4-86488-103-6 C0074
2016年7月12日頃刊
深川から木場が消えた日
材木商の町として栄えた深川・木場を舞台にした戯曲集
水害や業界の衰退により木場が移転する1969年を挟んだ、昭和30~40年代(1955-75年頃)。人情溢れる下町に暮らす、階層も年代も事情も多様な人々。それぞれの機微を徹底した台詞劇で再現した深川3部作。さらに大正末期の遊廓・洲崎を舞台にした異色作「代書屋勘助の死」も収録。
■収録作
■水の行方 ――深川物語(2011年)
芝翫河岸(しかんがし)の旦那 ――十号館二〇一号室始末(2013年)
深川の赤い橋(2014年)
代書屋勘助の死 ――たそがれ深川洲崎橋(1992年)
■解説
■ 矢野誠一「横澤祐一 人と作品」
■作者紹介
■(よこざわ・ゆういち)1936年東京生まれ。日大芸術学部演劇部3年在学中の57年、劇作家菊田一夫が創設した「劇団東宝現代劇」の一期生となり、『モデルの部屋』でデビュー。79年『草燃ゆる』で菊田一夫演劇賞受賞するなど、数多くの舞台・映画・TVドラマに出演する名優。昭和40年代に関西を中心とした商業演劇に携わり、中田ダイマル・ラケット、花菱アチャコ、藤田まこと、天知茂などの舞台脚本を手掛ける。「劇団東宝現代劇75人の会」公演では、チェーホフ「決闘」原案の『散(さん)――パビリオンの人々』、『本所二ツ目流れ星』(原案「地獄八景亡者の戯れ」)、『御宿(おんやど)ふちう四人部屋』などの作品を執筆。本書収録作では、作・演出を手掛けている。尚、小学生の一時期、深川・洲崎にあった叔父の勤務先「秋田木材」の寮に滞在していたことがある。
横澤祐一 新作舞台
劇団東宝現代劇75人の会 第30回公演
『坂のない町-深川釣船橋スケッチ-』
脚本:横澤 祐一
演出:丸山 博一
平成28年7月6日(水)~10日(日)
深川江戸資料館小劇場
チケット:<当日>5000円/<前売>4500円
会場で先行販売予定【主催者、会場の都合、本書の製作進行の都合で、販売できない可能性もあります】