ルリユール叢書 第4回配本6冊目
(著者イラストは丸山有美さん)
チャールズ・ディケンズ 井原慶一郎=編訳
ドクター・マリゴールド
朗読小説傑作選を12月上旬に刊行します。
予価:本体価格3200円+税予定ページ数:296頁
四六変形・ソフト上製
ISBN978-4-86488-186-9 C0397
それで、その医者への感謝と敬意を込めて、その生まれた子どもはドクターと名づけられたわけよ。それがこの俺さ。ドクター・マリゴールド。
ディケンズみずから朗読する「クリスマス・キャロル」
「バーデル対ピクウィック」など人気を博した、
〝声に出して読みたい〟ディケンズの代表的朗読作品
5編を収録。
【2020年、没後150年記念出版】[著者略歴
]チャールズ・ディケンズ(Charles Dickens 1812-70)
イギリスの国民的作家。24歳のときに書いた最初の長編小説『ピクウィック・クラブ』が大成功を収め、一躍流行作家になる。月刊分冊または月刊誌・週刊誌への連載で15編の長編小説を執筆する傍ら、雑誌の経営・編集、慈善事業への参加、アマチュア演劇の上演、自作の公開朗読など多面的・精力的に活動した。代表作に『オリヴァー・トゥイスト』、『クリスマス・キャロル』、『デイヴィッド・コパフィールド』、『荒涼館』、『二都物語』、『大いなる遺産』など。
[編訳者略歴
]井原慶一郎(いはら・けいいちろう)
1969年生まれ。広島県出身。鹿児島大学教授。専門は英文学、表象文化論。博士(文学)。著書に映画学叢書『映画とイデオロギー』(共著、ミネルヴァ書房)、訳書にチャールズ・ディケンズ『クリスマス・キャロル』(訳・解説、春風社)、トッド・マガウアン『クリストファー・ノーランの噓/思想で読む映画論』(フィルムアート社)など。
1857年、ディケンズが主演および舞台監督を務めた『凍れる海』(ウィルキー・コリンズ作)の公演を見たウィリアム・メイクピース・サッカレーは、「彼なら年収二万ポンドを手にする俳優になるだろう」と述べている。ディケンズは若いときから「演劇に対する情熱」を一貫して持ち続けてきたが、それがかたちを変えて現れたのが、自作の公開朗読だったのである。彼は――慈善目的であれ、自らの利益のためであれ――公開朗読において自身の演劇の才能を遺憾なく発揮することができた。
――「訳者解題」より
クリスマスプレゼントにも最適な1冊