既刊『メーゾン・ベルビウの猫』『メーゾン・ベルビウ地帯――椿實初期作品』に続き、椿實による文芸評論に類する単著未収録作品をまとめた椿實詩歌文芸論集/TSUBAKI MINORU POETICS
をこのたび、作成いたしました。
本書は、著者・椿實がかつて構想した「目次」(下写真参照)に基づいた1949~60年執筆の歌論集です。小説家としての顔を持つ著者ですが、少年時代から作歌をはじめ、敗戦直後から歌論を執筆し、北原白秋の流れをくむ長風短歌会(1957年結成)には初期から長らく参加。その短歌作品は二冊の歌集『絵画風小景詩』『海邊にて』に結実しています(『メーゾン・ベルビウ地帯』所収)。
本書では、「世界文学としての短歌」「詩としての短歌」の観点から、批評家として同時代の文学状況に関する様々な考察が試みられています。前半の歌論部分には北原白秋論や土田耕平論を、また後半には、永井荷風論やG・K・チェスタトン論など、主に小説に関する長めの評論も収録しました(宗教研究や随筆は割愛)。ぜひ、既刊とあわせてご覧ください。
本書は一般流通はせず、読者直販限定(200部)です。ご希望の方は、小社へ直接ご注文ください。
幻戯書房に直接、
e-mailか電話(03-5283-3934)でお申込みください(ご住所、お名前、お電話番号をお知らせください)。
郵便局で代金をお支払いいただく用紙をお付けして、お送りします。1冊1500円(本体1364円+税)(別途送料として180円)、送料込み1680円です。郵便局での送金手数料はご負担ください(銀行振込がご便利な場合はおしらせください)。
満数に達ししだい、このブログと小社公式SNS(twitter, facebook)でお知らせいたします。
【目次】
Ⅰ
レインコート
土田耕平
非現実主義と短歌
短歌の可能性
歌壇時評
Ikarosの翼―上月昭雄『虹たつ海の時』
私小説的短歌はつまらないことについて
『雲母集』研究
『雀の卵』研究
『桐の花』研究
短歌ロマネスク
Ⅱ
小説の舞台
平中物語
荷風の花柳小説
高村光太郎の宗教と文学
匂の文学
ブラウン神父の哲学
(四六判二段組・100頁)