

ルリユール叢書 第18回配本 (26冊目)
フリードリヒ・シラー 本田博之=訳
シラー戯曲傑作選 ヴィルヘルム・テル Schillers ausgewählte Dramen. Wilhelm Tell
予価:本体価格3,500円+税
予定ページ数:352頁
四六変形・ソフト上製
ISBN978-4-86488-234-7 C0398
刊行予定:2021年10月下旬刊
あの地獄の苦しみの瞬間に俺が誓った事は、俺にとっては神聖な責務だ。俺はその務めを果たす。14世紀初頭、代官の圧政に苦しむスイス三州の民衆は、独立を求めて同盟し蜂起する――盟友の文豪ゲーテとの交遊を通じて構想された、〝弓の名手〟の英雄ヴィルヘルム・テル伝説、スイスの史実を材に、民衆の精神的自由を力強く活写した、劇作家シラーの不朽の歴史劇。
またもや私は、この戯曲の現代における意味と、自由への情熱が獲得した新しい可能性に心を打たれた。
――トーマス・マン
シラーを暗記するほど読んでいる。
――ドストエフスキー
シラーの魅力は強烈で、近寄る者みなをひきつけた。
――ゲーテ
ドイツの劇作家の中で最も偉大な、『群盗』から『ヴィルヘルム・テル』に至るまで決して冒険心を忘れたことのないシラー。
――ライヒ゠ラニツキ
一七五九年十一月十日、神はわれわれに一人の息子をプレゼントしてくれた。
――アンデルセン
フリードリヒ・シラー(Friedrich Schiller 1759–1805)
軍医の子供としてシュトゥットガルト近郊の田舎街マールバッハで生まれる。劇作家、詩人、雑誌編集者、歴史学者、美学研究者。1781年、戯曲『群盗』の成功で一躍有名になる。執筆活動が禁じられた公国から逃亡・亡命。さまざまな人の援助を受けながら詩や戯曲のみならず、『三十年戦争史』『オランダ独立史』などの歴史書の執筆活動および雑誌編集者として活動。1795年からはゲーテとの深い結びつきがあり、頻繁に交わした往復書簡は歿するまで続いた。
【訳者紹介
】本田博之(ほんだ・ひろゆき)
1973年、東京生まれ。上智大学大学院ドイツ文学科博士後期課程満期退学。ドイツ・トリアー大学に留学。現在、上智大学ほか講師。専門はフリードリヒ・シラー。