
装幀は緒方修一さん

2023年
池波正太郎生誕100年記念出版
人生の滋味 池波正太郎かく語りき Ⅰ ISBN978-4-86488-263-7 C0095
四六判上製 予210頁 本体2200円(税込2420円)
2022年12月下旬刊
江戸を想い、昭和を生きた男が、新聞や雑誌などに遺した言葉。
全集にも未収録だったその志が初めて本に。
「素人が売れる時代なんだろうけど、こんなことじゃ、これからの日本人はどうなってしまうのか、心配だな。」
■目次
1.
大川の水
いまに残る江戸八百八町 大川端の昔といま
光りと闇
23才で株屋の小僧になる
証券会社から、保健所、都税事務所へと移った十七年間のサラリーマン時代
手製のパン焼器
体操をつづけて痔の苦しみから救われる 私の闘病記
締め切りさえ守っていれば
男の常識をたくわえるということは、結局、自分の得になるんだ
人生の滋味を堪能したいきみに
おしゃれは、まず自分を知ってから 私の一流品考
亭主関白の愛情作法
感激の東富士打倒 一年がかり、けたぐりで
2.
私と平蔵の出合い
自分の命を賭ける生き方最近の時代小説
むずかしい新聞小説 流行作家は楽でない
人斬り半次郎について 新連載時代小説 序にかえて
新国劇の「風林火山」井上靖あて書簡
構想はあまり練らず
蝶の戦記』を終えて 歴史的背景に重み 骨が折れる〝忍者小説〟 裏の裏かく描写で
人間近藤勇 歴史夜咄
九年の歳月 大河小説「真田太平記」の連載を終えて
3.
三波伸介 ホンモノの芸人
田中冬二の世界
こころの平和の源泉
闘う城
田舎に限るよ、旅は
『回想のジャン・ギャバン フランス映画の旅』付言
もう一度見たい映画は?
弁士の名調子に酔う
『ブルグ劇場』封切のころ
一枚の〝手札写真〟に捺された我らがヰタ・セクスアリス プロマイド座談会〈戦前編〉 ―古谷綱正、白井佳夫と
ベニス紀行 座談会 ―吉行淳之介、小田島雄志と
4.
受賞のことば
直木三十五賞/小説現代読者賞/吉川英治文学賞
最後 追悼・藤島一虎さん
なつかしい人 浜田右二郎さん
八白土星の風貌 追悼・野間省一氏
素人が売れる時代は心配だな 紫綬褒章受章
初出一覧 宮澤則雄編