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ご購入に関するお問い合わせは、メールにて受け付けております。 メール:genki@genki-shobou.co.jp TEL03-5283-3934 幻戯書房刊行の書籍の詳細は小社ホームページをご覧ください。 幻戯書房 (げんきしょぼう)は 歌人で作家の辺見じゅんが、父であり、角川書店の創立者である角川源義の創業の精神を受け継ぎ、設立した出版社です。 ライフログ
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2024年 02月 14日
森川慎也 40歳から凡人として生きるための文学入門 予価:本体価格2,400円+税 予定ページ数:196頁 四六並製 ISBN978-4-86488-295-8 C0098 刊行予定:2024年3月下旬 40歳になっても 凡人のままだった すべての大人に捧ぐ 「こんなはずじゃなかった」「本気出すタイミングが」 「何者にもなれていない」……そりゃおおいに結構! 凡人を自負する文学研究者による、屈託ない凡人の生活と意見。 凡人だからこそ滋味深い文学の、人生を生きるための知恵が あなたを待っている。 四十代になって私が日々思うのは、人間というのはつくづく無意味な存在だということである。私はそう思っているし、多くの読者の方もそう思っているのではないかと感じる。でも人間の存在が無意味だからといって、それで安心立命に生きられるのかというと、生きられない。人間はその無意味さに耐えられないからである。自分たちの存在が、自分たちの人生が無意味だと思うことに耐えられない。耐えられないから、生きることは意味を作り出すことになっていく。でも、意味を作り出すというのはじつは容易ではない。 そこで、文学を手がかりに凡人の人生にどのような意味を付与できるのかを考えよう、というのが本書のねらいである。(「まえがき」より) 目次 まえがき 1 私という凡人 について この世は生きにくい―凡人であればあるほど/凡人は「影響力が皆無のまま一生を終える人」のこと⁈/凡人への一歩は四十歳を過ぎてから/凡人であることを受け入れる覚悟/私という「ブレない凡人」/両極端な両親(ともに凡人)/「分相応に生きろ」―凡人主義者の母/「凡人こそ努力すべき」―努力主義者の父/意地で英語の本を読み続けた青年時代/凡庸さの厚みが増していく―四十代、凡人の目覚め/老いたらみな凡人 2 カズオ・イシグロの面白さ―凡人だから分かること カズオ・イシグロの作品から凡人について考える/イシグロの非凡な経歴/非凡人を凡人に格下げするイシグロの小説/「ささやかな満足感」―『生きる LIVING』のメッセ―ジ/いじわるなイシグロ/イシグロの作品の理屈/他者の評価よりも自分の満足感を―凡人へのメッセ―ジ/なぜイシグロの文学に惹かれるのか―『浮世の画家』を読んで/イシグロの超越的視座/変わり続ける時代の趨勢/浮世の世界は乗り越えられるか/イシグロのパラドックス/超越志向を避ける態度―凡人へのメッセ―ジ 3 読書感想文―凡人だからこそ本を読んで考える 山本七平『日本人の人生観』を読んで思うこと/ジェ―ン・E・ハリソン『古代芸術と祭式』から芸術のことを考える/イアン・マキュ―アン『土曜日』は気に入らない 4 平凡な読者のための文学の読み方 文学の授業はなぜつまらないのか/文学を文学の言葉で教えることはむずかしい/自分の書いた論文を学生に読ませてみる/文学を語る言葉について/凡人の不幸―非凡な著作を読んでも非凡になれない/凡人の生き方は凡人から学ぶしかない/ソポクレスの『オイディプス王』―凡人にはこう読める/モ―ム『人間のしがらみ』―凡人のためになる小説/凡人に分かる人生の無意味さこそ文学の入り口 5 平凡な文学研究者のメモ書き 研究テ―マは発酵するのを待つ/問いを立てるとはどういうことか―他人の問い、自分の問い/文学とは? 文学を読むとはどういうことか? 6 文化と凡人―文化、文学、人生と意味付与の関係を考察する 文化とは何か/神、言葉、文化―人間の意味付与が生み出したもの/戦争―無意味な人間同士の無意味な争い/文化は普遍でなく、個別のものである/「言葉ありき」でなく「意味はない」から文化は始まる/人文学―超越的な意味付与でできた学問/文学は人間を映す鏡である/意味と無意味―文化、文学の基底にある二つの命題/個人の感情と想像力/文学研究の意義―作者と読者のコミュニケ―ションを記述する/意味付与の相対化―異なる文化を旅すること/人生と意味付与―E・D・クレムケの場合/人生の意味付けは個人の領分である/開き直りこそ凡人の生き方の極意 あとがき 【著者略歴】森川慎也(もりかわ・しんや)1976年、姫路市生まれ。姫路獨協大学外国語学部英語学科卒業。同大学院言語教育研究科言語教育専攻修士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻修士課程修了。同博士課程修了、博士(学術)。北海学園大学人文学部教授。共編著に『カズオ・イシグロの視線――記憶・想像・郷愁』(作品社)、Japanese Perspectives on Kazuo Ishiguro(Palgrave Macmillan)がある。
by genkishobou
| 2024-02-14 11:44
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