トーマス・ジェームス・コブデン=サンダーソン美しい書物/アーツ・アンド・クラフツ運動The Book Beautiful/The Arts and Crafts Movement
野村悠里 訳
978-4-86488-314-6 C0098
A5変型 フランス装 本文糸かがりのみで綴じ 表紙は糊で貼らずにくるむ仕上げ 114頁
本体3000円
19世紀末イギリスで製本工房を開き、美しい書物をつくり、ウィリアム・モリスとともに装飾芸術を広めたことで知られているコブデン=サンダーソンの『美しい書物』『アーツ・アンド・クラフツ運動』の翻訳。機械製本が主流となるなか、手工芸として技法と理念を説き、書物修復にとっても参考となるテキスト。
表紙は19世紀マーブル紙を模した図柄を使用。
T. J.コブデン=サンダーソン Thomas James Cobden-Sanderson (1840-1922)
イギリスの製本家,装丁家。ウィリアム・モリスの影響のもとにハンディクラフトの分野に進む。1884年ロンドンに製本術のワークショップを,1893年ハマースミスにダブズ製本所を設ける。『聖書』Doves Bible (1903~05) ,ジョン・ミルトンの著作をはじめ多くの優れた本を世に送り出すなど,イギリスのアーツ・アンド・クラフツ運動の発展に大きく貢献した。
野村悠里(のむら・ゆり)慶應義塾大学大学院(法学修士)、東京大学大学院(文学修士)、東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻満期退学(文学博士)。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。専門は、書物装幀史およびルリユール制作。主な著書に『書物と製本術――ルリユール/綴じの文化史』(みすず書房)、『或る英国俳優の書棚』(水声社)。