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ご購入に関するお問い合わせは、メールにて受け付けております。 メール:genki@genki-shobou.co.jp TEL03-5283-3934 幻戯書房刊行の書籍の詳細は小社ホームページをご覧ください。 幻戯書房 (げんきしょぼう)は 歌人で作家の辺見じゅんが、父であり、角川書店の創立者である角川源義の創業の精神を受け継ぎ、設立した出版社です。 ライフログ
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2022年 06月 13日
ルリユール叢書 第24回配本 (33、34冊目)
![]() C・F・ラミュ C. F. Ramuz 笠間直穂子=訳 詩人の訪れ 他三篇 Passage du poète 定価:本体価格3,300円+税 予定ページ数:352頁 四六変形・ソフト上製 ISBN978-4-86488-251-4 C0397 刊行予定:2022年7月下旬 土地固有のかたちとフランス語の多様性を追求し続けたスイス・ロマンドの国民作家C・F・ラミュ──ラヴォー地域の村落を理想郷として描く詩的小説の表題作、故郷の地勢から発する文学を決意した「存在理由」、「手本としてのセザンヌ」「ベルナール・グラッセへの手紙」を収録。本邦初訳。 グラスをどんどん高くあげる――すると、グラスを掲げることで、彼は日光のなかに、再生した日光を掲げることになる。透明のなかに、なおいっそうの透明を掲げる。かりそめの光のなかに、定まった不変の光を掲げる、薄くけぶった太陽のなかに、雲のない太陽、もはや二度と暗くなることのない太陽、去ることのない太陽を。時から引き出され、時を免れた太陽を。 ラミュほど目が見える者はいない。射るように見えてしまうので、見つめる必要すらない。一度に多くを目に入れる必要もない。──ジャン・ポーラン わたしは、ごく早くから、ラミュの真価を認め、わたしたちの言語における最上級の職人として讃えてきたと思う。彼は実に多くの新しさをフランス語の語彙や統辞にもたらし、また表現、描写、さらに[…]すべての動詞時制の使用において、多くの発明をもたらした。──ポール・クローデル ラミュがその文体の美しさと知的な探求によって、青年期のわたしに強い印象をあたえたのはたしかです。彼は実際、話し言葉に関心を抱き、伝統的な統辞法を作りなおした今世紀最初の数人のうちに入るのです。──ロベール・パンジェ 作者の指令を思い出そう――「小説は詩でなければならない」。『詩人の訪れ』は物語であるとともに詩だ。語りによる詩だ。そして、彼の小説のうち、はじめから終わりまで「詩的」である唯一の小説だ。──フィリップ・ルノー 言葉からもっとも遠い現実の事物に対して言葉への道をひらくこと、不透明で物言わぬ気配をもつ簡素な物体の数々に表現力をあたえること、ある身ぶりなり景色なりを、それらの分解不可能な根本にしたがって(描写するというよりも)書くこと――こうしたことこそ、C・F・ラミュの芸術が、強い意志と粘り強さをもって満たそうとする要請である。──ジャン・スタロバンスキー 【著者略歴】 C・F・ラミュ(C. F. Ramuz 1878–1947) スイス・ロマンド(フランス語圏スイス)文学を代表する作家。1878年、ローザンヌ(スイス)に生まれる。1900年よりパリとスイスを往復する生活を開始。1903年に初詩集を出版、その後小説に転じ、1905年刊の初小説『アリーヌ』でスイス・ロマンド文学の旗手となる。1914年に完全帰国、以後は終生ローザンヌ近郊に住む。帰国を機に、生地に暮らす人々の姿を集団的な声によって描く独自の書法に取り組む。その特異な文体はクローデル、コクトー、セリーヌらに賞賛され、ジャン・ジオノに影響をあたえた。代表作に『山に満ちる恐怖』『美の化身』などがある。 【訳者紹介】 笠間直穂子(かさま・なおこ) 1972年、宮崎県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科単位取得退学、国学院大学文学部准教授。フランス語近現代文学研究、翻訳。著書に『文学とアダプテーション』(共著、春風社)他、訳書にマリー・ンディアイ『心ふさがれて』(インスクリプト、第十五回日仏翻訳文学賞)、モーパッサン『わたしたちの心』(岩波文庫)、ラミュ『パストラル ラミュ短篇選』(東宣出版)他。 アリス・リヴァ Alice Rivaz 正田靖子=訳 みつばちの平和 他一篇 La Paix des ruches suivi de Comptez vos jours 定価:本体価格2,400円+税 予定ページ数:240頁 四六変形・ソフト上製 ISBN978-4-86488-252-1 C0397 刊行予定:2022年7月下旬 でももっともっと分かってください、彼女があなたがたの日常生活だったものを承諾したことを分かってください。そのことで長いこと苦い思いを嚙みしめていた彼女でしたが、あなたが死ぬと、彼女の口には苦苦しさではなく、蜜の味が戻ってきたのです。 アリス・リヴァは私にとって、フェミニズムの紛れもない姉妹なのです。──アニー・エルノー アリス・リヴァの作品は実際、綿密で苦痛を与えるリアリズム小説である。しかしこれらの小説は、寓話のようにも読まれてしかるべきなのである。すなわち、女性には過酷な人生、結婚に見せかけた隷属、道を誤らせて願望をかなえてくれない幻想、相手と意志を通じ合わせることの絶対的な不可能がその教訓である。この国で、これほど明瞭な残酷さで孤独な運命が語られたことは、稀有である。──ジャック・シェセ ジャンヌ・ボルナン夫人は、はしこい目と辛辣な物言いとを兼ね備え、正確に狙いを定める。どんな男が、特にスイス・ロマンドでは自惚れた男性に事欠かないのであるから、彼女の矢のシューシューいう音を、程度の差こそあれ、近くで耳にすることはなかったと自慢できるだろうか。──マルセル・レイモン 私にとって何というマスタークラス! 何という言葉の置き所の卓越した技量、流れの正確な距離、フレージング(分節法)、メロディーライン(主旋律)……こんなにも巧みに読者を誘うように響く各章の書き出しのセンス──アンヌ゠リズ・グロベッティ 【著者略歴】 アリス・リヴァ(Alice Rivaz 1901–98) フランス語圏ヴォー州生まれのスイスの作家。ローザンヌ音楽院でピアノを習得後、ジュネーヴのILOに就職。長年勤めたILOでの体験を元に、オフィスで働く女性を主人公にした、新しい「女性の文体」を追求。その独創性は時代に先んじたフェミニズムに留まらず、プロテスタント社会への痛烈な批判など、最も根源的なタブーを打ち破るところにあった。本書の他に、『引き潮』、『汝の糧を与えよ』などがある。 【訳者紹介】 正田靖子(しょうだ・やすこ) 1958年、東京都生まれ。上智大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士後期課程単位取得退学、チューリヒ大学で博士号(文学)取得。仙台白百合女子大学助教授、ラヴァル大学(カナダ)文学部招聘教授を経て、現在、慶應義塾大学ほか講師。専門はスイス・ロマンド文学、フランスロマン主義文学。著書にLes roses rouges et les Erinnyes: Etude diachronique des images sensibles dans la poésie de E.-H.Crisinel, Bern, Peter Lang, 1995など。 #
by genkishobou
| 2022-06-13 15:23
| 新刊情報
2022年 06月 13日
![]() 山田英幸仕覆作品集 俺の仕覆 B5上製 192頁 本体3800円 ISBN978-4-86488-244-7 C0072 2022年7月中旬刊 仕覆(しふく):茶入や茶碗などの茶道具を入れる袋。それぞれ、大きさが異なるので、器にあわせて誂える。 大胆な発想や、だれにも真似できない布合わせ…… 「仕覆界の最左翼」20余年の仕事を振り返る100余点。 オールカラー。英文付。 茶道具ばかりではなく、古伊万里の皿だって、バカラのグラスにだって ものの命は人の命よりも長い。だから私は仕覆を縫う。自分が愛したものたちを未来に繋ぐために。 器への慈しみと布へのオマージュ。 #
by genkishobou
| 2022-06-13 13:38
| 新刊情報
2022年 06月 13日
![]() 装幀は髙林昭太さん ことばの力 うたの心 吉本隆明短歌論集 ISBN978-4-86488-250-7 C0095 本体2400円 四六上製 272頁 2022年7月上旬刊 ぼくは短歌に執着している、つくらないけれども、読むことに執着している。 単調で、複雑な意味の表現をしていないにもかかわらず、なぜ芸術的感銘を与えるのか―― 『言語にとって美とはなにか』以来の素朴な疑問を携え、短歌表現の魅力に迫る歌人論。 (生年・収録順) 全集ほかより、短歌論を収録 長塚 節 斎藤茂吉 石川啄木【「啄」は正しくは正字】 折口信夫 前川佐美雄 近藤芳美 江口きち 塚本邦雄【「塚」と「邦」は正しくは正字】 村上一郎 前登志夫 岡井 隆 寺山修司 佐佐木幸綱 辺見じゅん 岸上大作 福島泰樹 俵 万智 +対談(寺山修司+辺見じゅん) #
by genkishobou
| 2022-06-13 13:25
| 新刊情報
2022年 04月 15日
![]() オビ付画像は後日、アップいたします。装幀は緒方修一さん 人生は甘美である 谷丹三作品集 ISBN978-4-86488-249-1 C0093 四六上製608頁 本体6800円 視覚像がデフォルメし、狂気に近い想像が交ってくる―― 戦中戦後の絶えざる噪音、そして批評の無関心のなか、ひっそりと世間へ向けつづけた目。 平凡な風景の底に、光りかがやく宝石の冷めたさ。 牧野信一を師とし、坂口安吾、中原中也、埴谷雄高を友とした無口な作家。 武田泰淳が褒め、種村季弘が愉しんだ、日本文学史上かくも自由で稀有な、ゆえに孤独な試み。 ■目次(収録作)■ 谷丹三の静かな小説 ―あわせて・人生は甘美であるという話― 坂口安吾 -column- 信一と安吾 遺恨 センチメンタリズム 帰りたい心 星石 死んだ真似 フウインム先生 悪魔の酒 -column- 西洋私小説論(その一) ヘンリ・ミラーについて 黄色い雪だるま わが身はいとわし -column- 哄笑論 脱出未遂 動物貴族 闖入者 失行症 脱がし屋 -column- 共犯者 半助場外へいく アヴェ マリア -column- 安吾先生とファルス 谷丹三のこと 埴谷雄高 解説 齋藤靖朗 初出一覧 まず、人生の最大のたのしみがまるで、外国の、とある町のすみっこで、こっそり、ケンビ鏡的に、営まれているような感じになった。私にとって、それは、馬の尻にたかる一匹のアブですらない。(「西洋私小説論」) ボードレールからスウィフトという流れを考えれば、理性に基づく諷刺よりも、理性をも疑うアンドレ・ブルトンの「黒いユーモア」に接近しているとみたほうが腑に落ちる。(齋藤靖朗「解説」) 坂口安吾〈谷丹三の言うように、作品の底を流れ、観察に途を与えるこの思想の光を、まず何をおいても養わねばなるまい。私はドストエフスキーもバルザックも決してそれほど怖れるには及ばないということを大胆不敵にもこのごろ考えだしたのである〉 埴谷雄高〈「三田文学」に坂口安吾は『谷丹三の静かな小説』という文章をのせている。また、浦和高校から東大仏文へ進んだ谷丹三が浦和高校時代にその校友会雑誌に書いた作品を同じ浦和高校にいた武田泰淳がほめていたことを私達は知っている。批評家に求められなかった彼の諷刺小説が同時代の作家達に認められ期待されていたことは、その不吉な薄暗い星にさしかけられたところのささやかな栄光である〉 ■著者紹介■ 谷丹三(たに たんぞう) 1909(明治42)年1月19日生まれ。旧制浦和中学(現浦和高校)を経て、1929(昭和4)年、東京帝国大学文学部仏蘭西文学科入学。1932年、卒業。卒業論文は「ボードレールの作品中に於ける匂いの言葉の研究」。在学中、牧野信一を訪ね、師事。牧野邸では坂口安吾と知り合い、また牧野には中原中也を紹介した。牧野の推挙で「紀元」同人となったほか、「三田文学」にも作品が掲載された。1940年10月、科学主義工業社入社、同社で向島の料亭「千歳」の娘房子と出会う。またこの頃、埴谷雄高と知り合う。1941年、房子と結婚、11月、外務省嘱託となる。戦後は新宿歌舞伎町にバー「チトセ」を開き、房子との離婚後は、ハワイ帰りのシズと「さいかち屋」を営む。1961年、恩師市原豊太の推薦で法政大学のフランス語講師となり、1968年頃まで務めて渡仏。帰国後、1979年9月7日、脳腫瘍で死去。 #
by genkishobou
| 2022-04-15 12:40
| 新刊情報
2022年 04月 15日
![]() ![]() ![]() 装幀は小沼宏之さん ![]() 〈ルリユール叢書〉第23回配本 (31・32冊目) フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー 池中愛海・鈴木優・和泉雅人=訳 魔法の指輪 ある騎士物語 〈上・下〉Der Zauberring. Ein Ritterroman. 定価:〈上巻〉本体価格3,600円+税 〈下巻〉本体価格4,800円+税 予定ページ数:〈上巻〉384頁/〈下巻〉496頁 四六変形・ソフト上製 〈上巻〉ISBN978-4-86488-247-7 C0397 〈下巻〉ISBN978-4-86488-248-4 C0397 刊行予定:2022年5月下旬 幾多の戦士に聖なる死をもたらすことだろう たとえこの自由のための戦いがわが胸に死の傷を負わせ 御身(おんみ)のために流れし最期の赤き血潮にこの身が沈もうとも わが死とともにこの甘美なる知らせが無に帰してはならぬ われを虜とせん御身の愛とわが心の苦しみを告げしこの知らせが 『ウンディーネ――水の妖精』の詩人が書いた大ベストセラー小説が、210年の時を超えて蘇る!――『指輪物語』『ナルニア国物語』の先駆となった冒険ファンタジー小説の原像。汎ヨーロッパのヴィジョンを夢幻に繰り広げた、力と美の奔出する中世騎士道絵巻。本邦初訳。 この小説はドン・キホーテ以来最高の小説である。 ──フリードリヒ・シュレーゲル フケーは天才だ。〔…〕彼の作品は敬虔な服従の心、苦痛を耐え忍ぶ精気に溢れた瑞々しい心、穏やかでひたむきな希望と愛、そして柔和で控えめの情熱といった、真の心情に満ちている。 ──トマス・カーライル 彼は不可思議の王国において、無限の力をもった支配者なのだ。 ──E・T・A・ホフマン そしてフケーよ、なんと君はわが心に迫ることか! 君は危険を冒した、戦った──しかし君は生き、歌を謳っている ──ルートヴィヒ・ウーラント フケーの『魔法の指輪』は完成された作品だ。とりわけ彼のそのほかのすべての作品の完成された指輪である。 ──A・v・シャミッソー フケーの謎めいた世界は「死の天使が真っ赤な血の色に染まった翼を開くかのように」広がっている。 ──ジャン・パウル 【著者略歴】 フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー(Friedrich Heinrich Karl de la Motte Fouqué 1777–1843) 後期ロマン派の作家。ドイツに逃れたユグノー貴族の末裔としてブランデンブルクに生まれる。ナポレオン軍に占領され、ナショナリズムが勃興したドイツにおいて、『北方の英雄』(1810)、『ウンディーネ』(1811)、『魔法の指輪』(1812/13)といった、北欧サガや中世騎士物語を題材としたヒット作を矢継ぎ早に発表し、大流行作家となった。近年、アルノー・シュミットの「フケー再発見」以降、フケー再評価の気運が高まりつつある。とくにファンタジー文学の先駆ともいえる作風はいまなおわれわれを魅了するもので、埋もれていた作品が次々と復刻、再版されている。 【訳者紹介】 池中愛海(いけなか・あみ) 慶應義塾大学、早稲田大学非常勤講師。専門はドイツ・ロマン派、ホフマン研究。著訳書に „Zitieren als klassifizierte und klassifizierende Akte. Die Lesenden in E.T.A. Hoffmanns Lebens-Ansichten des Katers Murr. “ (In: Religiöse Erfahrung - Literarischer Habitus. iudicium Verlag. 2020)、 『ルートヴィヒ・ティーク著作集 第四巻』(共訳、法政大学出版局、近刊)。 鈴木優(すずき・ゆう) 日本大学芸術学部助教。専門はドイツ教育思想史、シラーの美的教育思想。著訳書に、今井康雄編『モノの経験の教育学』(共訳、東京大学出版会)、「哲学的医師シラーによる『人間の使命』の探求」(『近代教育フォーラム』第30号所収)、「ハンス゠リューディガー・ミュラー著『陶冶の感性論理学』(共訳、福村出版、近刊)。 和泉雅人(いずみ・まさと) 慶應義塾大学名誉教授。編著訳書に『中世の騎士文化』(白水社)、『一角獣』(河出書房新社)、『迷宮学入門』(講談社)、『ドイツ文学の短い歴史』(同学社)、「C・ゲスナー『萬有書誌』、『動物誌』」(『慶應義塾図書館の蔵書』)、『ディルタイ全集第五巻(詩学・美学論集)』(法政大学出版局)、『迷宮と迷路の文化史』(東京堂出版)、『ルートヴィヒ・ティーク著作集』全四巻(法政大学出版局、近刊)他。 #
by genkishobou
| 2022-04-15 12:26
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